人生営業研究所
2026/8/28
SHIN LIFE DESIGN

若い社員に仕事を任せると、すべてが最初から順調に進むとは限りません。
期限に間に合わなかった。
こちらが期待した内容になっていなかった。
確認不足による間違いがあった。
お客様やほかの社員に迷惑をかけてしまった。
このようなことが起きると、管理者はつい、
「なぜ、できなかったのか」
「任せたのが間違いだった」
と考えてしまいます。
しかし、若い社員の失敗に対して、管理者がどのように対応するかによって、その後の成長は大きく変わります。
1.最初に事実を確認する
仕事がうまくいかなかったとき、最初に必要なのは叱ることではありません。
まず、
「どの段階まで進んでいたのか」
「どこで判断に迷ったのか」
「誰かに相談したのか」
「本人は何が原因だったと考えているのか」
を確認します。
管理者が結果だけを見て叱ってしまうと、本人は自分を守るための説明を始めます。
一方、落ち着いて事実を確認すれば、問題が起きた本当の原因が見えてきます。
2.本人だけの責任にしない
若い社員に任せた仕事が失敗したとき、本人だけに責任があるとは限りません。
管理者の説明が不足していた。
期限や優先順位が明確でなかった。
相談するタイミングを伝えていなかった。
途中確認を行っていなかった。
このように、任せる側にも改善すべき点がある場合があります。
管理者が、
「自分の伝え方にも不足がなかったか」
と振り返ることで、同じ失敗を繰り返さない仕組みをつくることができます。

3.失敗の原因を一緒に整理する
失敗した本人に対して、
「もっと注意しなさい」
「次から気をつけなさい」
と伝えるだけでは、具体的な改善にはつながりません。
必要なのは、原因を分けて考えることです。
- 知識や経験が不足していたのか
- 指示を正しく理解できていなかったのか
- 優先順位を間違えたのか
- 途中で相談できなかったのか
- 確認する手順がなかったのか
原因が違えば、必要な対策も違います。
管理者と本人が一緒に原因を整理することで、失敗は次の仕事に活かせる経験になります。
4.次にどうするかを本人に考えてもらう
原因を確認したあとは、管理者がすべての答えを教えるのではなく、
「次に同じ仕事をするとしたら、どのように進めますか」
と本人に尋ねてみます。
自分で改善方法を考えることによって、仕事に対する理解が深まり、自分で判断する力も身につきます。
本人が考えた方法に不足があれば、管理者が補足すればよいのです。
答えを与えるだけではなく、考える機会を与えることも、社員を育てる大切な仕事です。

5.失敗した仕事を取り上げない
一度失敗したからといって、
「もう、この仕事は任せられない」
とすぐに仕事を取り上げてしまうと、本人は挑戦する自信を失います。
また、
「失敗すると仕事を任せてもらえなくなる」
と考え、分からないことや間違いを隠すようになる可能性もあります。
もちろん、お客様や会社に大きな損害が出る仕事では、管理者の確認を増やす必要があります。
しかし、支援や確認方法を見直したうえで、もう一度挑戦する機会を与えることが成長につながります。
6.管理者が最後に伝えるべきこと
話し合いの最後には、管理者から、
「失敗したことだけで、あなたを評価しているわけではない」
「次に活かすことが大切です」
「困ったときは、早めに相談してください」
と伝えます。
若い社員に必要なのは、失敗をなかったことにする優しさではありません。
失敗と向き合い、改善し、もう一度挑戦できる安心感です。
管理者の言葉によって、本人は失敗を恐れるのではなく、失敗から学ぶことができるようになります。

7.まとめ
若い社員に任せた仕事がうまくいかなかったとき、管理者が感情的に叱っても、問題の解決にはつながりません。
まず事実を確認し、本人と一緒に原因を整理する。
管理者自身の伝え方や確認方法も振り返る。
そして、次にどう改善するかを本人に考えてもらい、再び挑戦する機会を与える。
失敗は、若い社員を見限る理由ではありません。
管理者と社員が、仕事の進め方を見直す機会です。
失敗したときこそ、管理者の人材育成に対する姿勢が問われます。
社員が安心して失敗を報告し、改善に向けて行動できる職場をつくることが、強い組織へとつながっていくのです。
次回は、
「若い社員が失敗を報告してこないとき、管理者はどう向き合うべきか」
について考えていきます。




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