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人生営業研究所 第34回 なぜ八王子支店では、部下6名全員が年間ノルマを達成できたのか

人生営業研究所
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私が須藤石材の八王子支店長を務めていた時期、支店の営業担当者6名全員が年間ノルマを達成しました。

さらに、半期の営業表彰では、八王子支店の社員が全社の第1位から第3位までを独占したこともあります。

一人の優秀な営業社員が大きな売上を作ることはあります。

しかし、チーム全員が結果を出し続けることは、決して簡単ではありません。

今回は、八王子支店で部下全員が年間ノルマを達成できた理由についてお話しします。

営業経験者を採用しなかった

私は社員を採用するとき、営業経験者を優先しませんでした。

むしろ、若くて営業経験のない人を積極的に採用しました。

営業経験者には、それまでの会社で身につけた考え方や仕事の進め方があります。

もちろん、それが良い方向に働くこともあります。

しかし、過去の成功体験が強いほど、新しい会社の方針や営業方法を受け入れにくくなる場合もあります。

私は、経験よりも人柄を重視しました。

素直に学べること。

約束を守れること。

お客様の話をきちんと聞けること。

失敗しても、人のせいにせず、もう一度挑戦できること。

営業の技術は、入社後に教えることができます。

しかし、人に対する姿勢を後から変えることは、簡単ではありません。

だから私は、営業経験よりも、その人がこれから成長できるかどうかを見ていました。

全員に同じ営業方法を押しつけなかった

社員には、それぞれ違った性格があります。

話すことが得意な人もいれば、聞くことが得意な人もいます。

初対面でも積極的に話せる人もいれば、信頼関係をゆっくり作る人もいます。

全員に同じ話し方や営業方法を押しつけても、うまくいきません。

私は基本となる考え方やルールを教えたうえで、それぞれの長所を生かす方法を一緒に考えました。

大切なのは、私と同じ営業社員を作ることではありません。

その社員が、自分の力で結果を出せる営業担当者になることです。

上司の成功体験をそのまま部下に押しつけると、部下は自分で考えなくなります。

私は、自分の経験を伝えながらも、最後は本人に考えさせるようにしていました。

結果だけでなく、途中の行動を確認した

営業の数字は、毎日の行動の積み重ねです。

月末になってから、

「今月の売上が足りない」

と慌てても、すぐに数字を作れるとは限りません。

そのため、私は売上結果だけを見るのではなく、そこへ至るまでの行動を確認していました。

お客様への連絡はできているか。

商談後の対応が遅れていないか。

見積書や資料は分かりやすいか。

次に何をするのか、本人が理解しているか。

途中の段階で問題を見つけられれば、大きな失敗になる前に修正できます。

ただし、細かいことまで毎日口を出せば、社員は自分で考えなくなります。

任せる部分と、上司が確認する部分を明確にすることが必要です。

私は、何でも管理するのではなく、重要な節目で状況を確認するようにしていました。

失敗を責めるだけで終わらせなかった

若い社員に仕事を任せれば、失敗することもあります。

そのとき、上司が感情的に怒るだけでは、社員は失敗を隠すようになります。

失敗を報告しなくなれば、問題はさらに大きくなります。

大切なのは、

「なぜ失敗したのか」

「どの段階で相談すれば防げたのか」

「次回は何を変えるのか」

を一緒に考えることです。

もちろん、同じ失敗を何度繰り返してもよいわけではありません。

しかし、一度の失敗から学び、次の行動を変えられるのであれば、その経験は成長につながります。

上司の役割は、失敗させないことだけではありません。

失敗したあと、本人が立ち直り、次の仕事に挑戦できる状態を作ることも大切です。

成績の悪い社員を置き去りにしなかった

営業組織では、成績の良い社員ばかりに注目が集まりがちです。

しかし、チーム全体で目標を達成するためには、結果が出ていない社員を放置してはいけません。

私は、数字が伸びない社員に対して、単に、

「もっと頑張れ」

とは言いませんでした。

何が原因なのかを具体的に確認しました。

商品知識が不足しているのか。

お客様への説明が分かりにくいのか。

見込み客への連絡が遅いのか。

本人が自信を失っているのか。

原因が違えば、必要な支援も変わります。

問題を具体的に分けて考えれば、本人も何を改善すればよいのか理解できます。

上司が答えをすべて与えるのではなく、本人と一緒に改善策を考えることが重要です。

一人のトップセールスより、全員が結果を出す組織を作る

私は入社3年目に、年間売上2億5千万円を達成し、全社トップセールスになりました。

しかし、支店長になってからは、自分一人が売ればよいわけではありません。

自分が大きな数字を作っても、部下が育たなければ、組織として成功したとは言えません。

支店長の仕事は、自分の成績を上げることから、部下が結果を出せる環境を作ることへ変わりました。

社員一人ひとりの性格を理解する。

必要な知識を教える。

任せる仕事を考える。

途中で状況を確認する。

失敗したときは、次の行動につながる振り返りを行う。

こうした積み重ねによって、部下6名全員が年間ノルマを達成できる組織になりました。

特別な方法があったわけではありません。

社員を数字だけで判断せず、一人の人間として見て、成長を支え続けた結果です。

まとめ

全員が結果を出せる組織を作るには、優秀な人材を集めるだけでは足りません。

大切なのは、採用した社員を育て、本人の長所を生かし、必要なときに支援できる仕組みを作ることです。

一人のトップセールスに頼る組織は、その人がいなくなれば数字が大きく落ちる可能性があります。

しかし、全員が自分で考え、行動し、結果を出せる組織は簡単には崩れません。

部下6名全員が年間ノルマを達成したことは、社員一人ひとりが努力した結果です。

そして、社員が努力を続けられる環境を作ることこそ、支店長である私の仕事でした。

次回は、営業成績が伸び悩んでいる社員に、上司はどのように向き合えばよいのかを、さらに具体的にお話しします。

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