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若い社員に少し難しい仕事を任せ、無事に仕事が終わったとき、管理者は結果だけを確認して終わらせてはいけません。
仕事を任せる本当の目的は、目の前の業務を終わらせることだけではなく、その経験を本人の成長につなげることだからです。
仕事が成功した場合も、思うような結果にならなかった場合も、終わったあとの振り返り方によって、次の成長は大きく変わります。
最初に本人の感想を聞く
振り返りの場で、管理者が最初から評価や反省点を話してしまうと、若い社員は自分の考えを話しにくくなります。
まずは、次のように本人へ質問します。
「今回の仕事を終えて、どう感じた?」
「一番難しかったのは、どの部分だった?」
「自分なりに工夫したことはある?」
大切なのは、正解を求めることではありません。
本人が仕事をどのように受け止め、何を考えながら進めたのかを知ることです。
結果だけでなく、取り組み方を見る
仕事には、売上や件数、納期など、目に見える結果があります。
しかし、若い社員の成長を考えるなら、結果だけで判断してはいけません。
たとえば、最終的な数字が目標に届かなかったとしても、
- 分からないことを早めに相談した
- お客さまの要望を丁寧に確認した
- 途中で方法を見直した
- 周囲と協力して最後まで取り組んだ
という行動があれば、それは次につながる大切な成長です。
管理者は、良かった行動を具体的な言葉で伝える必要があります。
「大変な状況でも、途中で投げ出さなかった点が良かった」
「早めに相談してくれたから、大きな問題を防ぐことができた」
このように伝えれば、本人は何を続ければよいのか理解できます。

改善点は一度に一つか二つに絞る
振り返りの場で、管理者が気づいた問題をすべて指摘すると、若い社員は何から直せばよいのか分からなくなります。
改善点は、次の仕事で実践できるものに絞ります。
「次回は、作業を始める前に全体の予定を確認しよう」
「迷った段階で、もう少し早く相談してみよう」
このように具体的に伝えることで、反省が行動へ変わります。
失敗を責めるだけでは、本人は失敗を隠すようになります。
失敗の原因を一緒に整理し、次にどうするかを考えることが、管理者の役割です。
管理者自身も振り返る
若い社員の振り返りだけで終わらせてはいけません。
管理者自身も、
- 仕事の目的を十分に説明したか
- 本人の経験や能力に合った任せ方だったか
- 相談しやすい環境を作ったか
- 途中確認の時期は適切だったか
を振り返る必要があります。
社員が失敗したとき、その原因が本人だけにあるとは限りません。
管理者の説明不足や、任せ方に無理があった可能性もあります。
私自身、長い管理職経験の中で、部下の問題だと思っていたことが、実は自分の伝え方に原因があったと気づいたことが何度もありました。
管理者も自分の仕事を振り返ることで、社員と一緒に成長できます。

次の仕事につながる言葉で終える
振り返りの最後は、反省だけで終わらせないことが大切です。
「今回の経験は、次の仕事で必ず役に立つ」
「次は、この部分を一人で任せたいと思っている」
「困ったときは、また一緒に考えよう」
こうした言葉が、若い社員の次の挑戦を支えます。
人は、自分の努力や成長を見てくれている人がいると分かれば、もう一度挑戦する勇気を持つことができます。
今回の要点
若い社員が難しい仕事を終えたあとは、結果だけで評価せず、本人の考えや工夫を聞くことが大切です。
良かった行動は具体的に伝え、改善点は一つか二つに絞ります。
そして、管理者自身も任せ方や説明の仕方を振り返ります。
仕事を任せることと、振り返ることは一つの流れです。
振り返りまで丁寧に行って初めて、その仕事は若い社員の成長につながります。
実践チェック
今回、仕事を終えた社員に対して、次のことができているか確認してみましょう。
- 本人の感想を最初に聞いたか
- 結果だけでなく、取り組み方を見たか
- 良かった行動を具体的に伝えたか
- 改善点を一つか二つに絞ったか
- 自分自身の任せ方も振り返ったか
- 次の挑戦につながる言葉を伝えたか

実践後の振り返り
次に若い社員と振り返りをするときは、管理者が一方的に評価するのではなく、本人の話を聞く時間を作ってみてください。
そして最後に、本人が次の仕事で実践することを一つ、自分の言葉で決めてもらいましょう。
小さな振り返りの積み重ねが、若い社員の自信と成長を作ります。




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