はじめに
カトリック教会は世界最大のキリスト教組織であり、ヴァチカンはその総本山。
しかし、聖書の教えと現実の教会運営との間はずっと大きな問題が指摘され続けています。
ドンブラウン著で映画化されたトムハンクス主演「ダヴィンチコード」「天使と悪魔」でも取り上げられているような聖職者らしからぬ悪事が蔓延している事実を教皇が亡くなった今だからこそ記事として取り上げ、信者に寄り添う真の伝令者としての復活へ期待を込めて。
カトリック教会を揺るがす「闇」
ヴァチカン銀行を広範囲横領、不正蓄財、マネーロンダリングなど不祥事が度々潜在
その1,ヴァチカン銀行(正式名称:宗教事業協会 ICR)は、長年横領、不正蓄財、マネーロンダリングなどの不祥事が何度も実在してきました。
1980年代には、マフィアや秘密結社「ロッジP2」と関わるマネーロンダリングや使途不明金が横行し、イタリアのアンブロシアーノ銀行が危機に陥った。関係者の暗殺事件も起き、世界的なスキャンダルとなりました。
2009年には1億8000万ユーロ規模のマネーロンダリングで捜査を受けており、2010年には主要取引銀行の口座が凍結されるなど、金融犯罪への関与が指摘されている。
その2,今年2025年も不正は続き、2023年には元知事アンジェロ・カロイアが公金横領とマネーロンダリングで禁固8年11ヶ月の有罪判決を受けました。
また、教会高官による寄付金の流用や不動産投資に絡む横領事件も発生し、ヴァチカンに甚大な損失を与えています。
これらの不祥事を受けて、最近はフランシスコ教皇主導でガバナンス改革や犯罪防止施策が進められていますが、歴史的に見て対策される不正撤去の根絶には至っていません。
さらに、性的苦痛問題:聖職者による性的苦痛と組織の隠蔽が世界的な社会問題に。
聖書の教えと現実の落差
聖書は「親切愛」「清貧」「発言」などを強調するが、教会の現実は一致しない。
善行重視のカトリックと信仰重視のプロテスタントの違いも、教義と運営のギャップを浮き彫りに。
カトリックとプロテスタントの対立と討論
ルターによる宗教改革を進め、カトリックとプロテスタントは対立し、宗教戦争や社会不安を招いた。
引用:聖パウロ修道会
引用:粋なカエサル
マルティン・ルターによる改革宗教は、1517年に「95ケ条の論題」を発表してカトリック教会を批判したことから始まった。この運動によってカトリックとプロテスタント(ルター派など)が分裂し、皆は対立するようになる。
この宗教対立は、社会や政治にも大きな影響を及ぼし、ドイツ戦争(三十年戦争など)のような宗教戦争や社会不安を招きました。特に17世紀の三十年戦争はヨーロッパ全体を巻き込み、甚大な被害をもたらしました。
宗教改革は現実宗教上に帯留せず、近代国家の限界や社会の価値観、記録管理の方法など、多面的に大きな変革をもたらしました。
また、政治権力との緊張や異端排除も、聖書の理念から逸脱した現実の一面。
引用:クロスロードふくおか
現代のヴァチカンと教会改革の課題
フランシスコ法王による改革の試みと現実
その1 ヴァチカンと教会組織の改革
ヴァチカンのチャット組織(ローマ法王庁)の改編、臨時の透明化、外部人材の登録などを進める。放漫な暫定や資金洗浄に対応。
当面管理の見直しや国際金融基準に沿った新しいルール・監査制度を導入し、透明性と説明責任を強化する。
その2 倫理・性の虐待問題への対応
聖職者による性的苦痛問題に対して、被害者との対話や苦痛の事実を知った場合の報告義務化導入など、根絶に向けた新たな対策。
ヴァチカン内対立勢力構図
その1 超保守派と穏健改革派の対立
19世紀初頭、ヴァチカン内部では「ぜランティ」と呼ばれる非報酬的な超保守勢力と、コンサルやベルネッティ国務などと、しばらく穏健改革派が対立した。
その2 近現代の外交戦略をめぐる
20世紀には、ムッソリーニ政権ナチス・ドイツに接近するかどうかを巡って、ヴァチカン内で意見が割れました。
その3 現代の教皇改革路線への反発
教皇フランシスコの場合には、彼の社会問題への積極的な介入や権力分散時代の姿勢に対して、カトリック教会内の保守的な批判勢力が明確に存在しました。カトリック教会が本来目指すべきものカトリック教会が本来目指すべき姿は、イエス・キリストの教えを中心に捉え、「ともに歩む」共同体として、すべての人の痛みと喜びを分かち合い、思いやりと敬意を持って支え合うことです。
- 社会や人々に大きく扉を開き、多様性を受け入れ、誰も排除しないような共同体を目指します。
- 信仰の学びや祈りを生涯続け、キリストの希望を証すること、そして対話や傾聴と思いやりと宣教を進めることが重視されています。
さいごのまとめ
立場の異なる人を尊重し、共同体を築く
- 共に祈り、分かち合い、傾聴する
- 共同責任と共同識別
- 参加と対話の構造を整える
- 宣教と社会への理解された姿勢
「ともに歩む教会」は、聞くこと・対話・分かち合い、幼い信徒も聖職者も等しく主人公となり、歩み続ける教会です。
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